トラブルになる前に知っておくべき粗大ごみの出し方
2023-02-10
日本の文化・慣習
日本では通常のごみとして出すことができない「粗大ごみ」があります。本来粗大ごみとして出すべきものを普通のごみとして出してしまうと、近隣トラブルにつながりかねません。
この記事では粗大ごみの定義や粗大ごみの出し方をご紹介します。
粗大ごみの定義
粗大ごみという言葉から、ゴミ袋に入らない大きなゴミが全て粗大ごみという訳ではありません。実は自治体によって粗大ごみの定義はばらつきがあります。
多くの自治体は「四方が30センチ以上のもの」を粗大ごみとしています。
しかし、「四方が50センチ以上のもの」としている市や「100キロ以上のもの」など重さを指定している自治体もあります。
市区町村のルールに応じて粗大ごみを出さなければ、回収してもらえず、出した場所に放置されてしまいます。粗大ごみを正しく処理しなければ近隣住民の迷惑になり、近隣トラブルにもつながりかねません。お住まいの自治体の粗大ゴミのルールを事前によく確認する必要があります。
よくある粗大ごみトラブル
粗大ごみによくありがちなトラブルを紹介します
・通常のゴミと同じように粗大ごみを捨ててしまう
・不法投棄
・回収されない粗大ごみが、ゴミ捨て場に放置される
よくある粗大ごみトラブルは、通常のゴミと同じように粗大ごみを出してしまったり、自治体では引き取れない粗大ごみを出してしまうケースです。事前に自治体の定める粗大ごみのルールを確認しておきましょう。
粗大ごみとして出せるものと出せないものがある
粗大ごみとして自治体が回収してくれるものもあれば自治体では回収してもらえないものもあります。
ここでは粗大ごみとして自治体で回収してくれるものと回収されないものを紹介します。
自治体で回収できるもの
各自治体で粗大ゴミとして回収できるものは異なりますが、多くの自治体では以下のように定められています。
・家具(タンス、ソファ、テーブル、机、椅子、カーペット、ベッド、コタツ)
・寝具(布団、マットレスなど)
・電化製品(オーブントースター、掃除機など)
・キッチン用品(食器棚、ガスコンロなど)
・その他(自転車、スポーツ用品、楽器など)
自治体で回収できないもの
自治体では粗大ゴミとして回収してもらえない物があります。その理由も併せてご紹介します。
①事業系のごみ
前述した粗大ごみの対象となる品目でも、事業所や工場など事業で使用したものは対象外です。事業系のごみは産業廃棄物の扱いで、処分するには産業廃棄物の処理方法に従って処理をします。以下はさいたま市での産業廃棄物の処理方法を一例で紹介します。
1.事業者自身所有の廃棄物処理施設で処理
2.市の処理施設に搬入し、処理
3.許可された一般廃棄物収集運搬許可業者に委託
②リサイクル家電
以下4つの家電リサイクル法対象家電とは自治体では回収してもらえません。
・テレビ
・エアコン
・洗濯機
・冷蔵庫
これらを処分したい場合は、以下の2つの処理方法があります。
・「家電リサイクル券システム取扱店」でリサイクル料金を支払って廃棄処分
・家電リサイクル券を購入し、指定処分場へ運ぶ
③ガソリン、灯油
発火性危険物に該当するガソリンや灯油はガソリンスタンドに持ち込んで処分します。
④ピアノ・電子ピアノ
ピアノは重くて大きいため適正処理困難物のため粗大ゴミとして回収されません。しかし、ピアノは中古需要が高く不用品回収業者に買い取ってもらえたり、無料で引き取ってくれる業者もあります。まずは見積りを依頼しましょう。
⑤家庭用パソコン
ノートパソコン、デスクトップ・一体型パソコンなど種類を問わず家庭用パソコンやディスプレイはリサイクルが義務付けられています。回収されたパソコンは、素材ごとに分別してリサイクルされるため粗大ごみには出せません。
⑥タイヤ、バイク、車など
車資源有効利用促進法対象品であるタイヤやバッテリー、車やバイク。これらは粗大ごみで回収してもらうことができないため、自動車販売店やガソリンスタンドで処分してもらいましょう。
粗大ごみを出すまでの正しい手順
ここからは粗大ごみを出すまでの具体的な正しい手順を解説します。
自治体で回収を依頼する場合と、業者に依頼する場合のそれぞれを解説します。
自治体で回収を申し込む場合
粗大ごみの回収方法は自治体によって異なりますので最終的には住まわれている自治体のルールの確認が必要です。ここでは般的な流れをご紹介します。
回収を申し込む
まず、回収を申し込む必要があります。そこで電話かインターネットで自治体の「ゴミ処理センター」に回収日の予約をします。粗大ごみの種類や大きさなどを質問されるます。事前に大きさなど計測しておきましょう。回収の申し込みの際に、回収料金も確認しておきましょう。
コンビニ等で「ゴミ処理券」を入手する
次に回収日の前日までに「ゴミ処理券」を入手します。ゴミ処理券はコンビニなどで購入できますが、購入できる場所は、自治体のホームページのゴミ処理券取り扱い場所一覧で確認することができます。
回収の時間までに指定場所にゴミを置く
指定された時間までに指定された粗大ごみ置き場に運びます。ゴミ処理券は粗大ごみの分かりやすいところに貼り付けましょう。大型のものはマンションの壁など傷つけないように注意して運びましょう。
不用品回収業者に粗大ゴミの処分を依頼する
粗大ごみの回収日が月に一回しかない自治体も多くあります。粗大ゴミが大量にある場合、粗大ごみごとに費用を確認したり、粗大ゴミ回収の対象外のものは併せて処分方法も確認する必要があります。
引っ越しや遺品整理など大量に粗大ゴミが出る場合には不用品回収業者に依頼しましょう
まとめ
この記事では、トラブルになる前に知っておくべき粗大ごみの出し方を紹介しました。
大きなごみ=粗大ごみではなく、自治体によってルールや決まりがあります。またゴミ出しルールを守らないと日本では近隣トラブルにつながりません。
粗大ごみを捨てる際には事前にお住まいの自治体のルールを確認して、決められた方法で適切に処分しましょう。