住宅ローン控除について
2019-11-16
日本の住まい
「住宅ローン控除」とは。
ざっくりと説明いたしますと、住宅ローンの年末の残高に一定の割合をかけた金額だけ所得税や住民税が控除されるというものです。
この控除というのは購入した年によっても異なりますが、数年間にわたってその恩恵を受け続けられるようなものになり、初年に関しては必要書類をそろえて確定申告を行わなければいけなかったり(2年目以降、会社勤めのサラリーマンであれば会社が調整を行って控除手続きをしてくれたりもします)、手間は生じますが是非とも利用すべき制度です。
国としてはこういった制度を利用してもらうことで住宅の購入促進にもなりますし、景気対策にもなると考えたのでしょうか。
概要について
住宅ローンを利用し、ご自身でマイホームを新築または中古の物件を購入した場合、ある一定の要件を満たせば入居した年から10年間にわたって、毎年所得税や、場合によっては住民税が軽減される制度があります。
【所得税の住宅ローン控除限度額=その年の年末住宅ローン残高×ある一定割合】
この“ある一定割合”は居住した年度ごとに定められております。
正確な数値は国税庁のHPをご確認くださいませ。
またこの制度は新たに住宅を購入した場合以外にも、自らが居住する自宅について工事金額が100万円を超える増改築を行った場合等もこの住宅ローン控除の制度を利用することができます。
ただ、新築や中古住宅の購入、自宅の増改築いずれの場合であっても金融機関等から10年以上の返済期間で借り入れられたものに限られ、親族等から借り入れた金額に関しては当然対象になりません。
制度の利用について
上記で説明をした住宅ローン控除についてですが、適用を受けるためには、入居した翌年の2月16日から3月15日までに自分で確定申告をする必要があります。
その後また自らで払いすぎた分を戻してもらう還付申告は確定申告の提出に関係なくその翌年の1月1日から5年間の提出が可能になるので、つい忘れてしまったという方でも5年以内であれば還付を受けることはできます。
確定申告では、特定の書類への必要事項の記入はもちろん、住民票の写しや登記事項証明書等の書類がいくつか必要になりますので、良くお調べになった上で余裕をもって確定申告をされたほうが良いかと思います。
その他について
この住宅ローン控除について、戻ってくる金額の事が気になってくると思います。
これはあくまで概算ですが限度額は年末に残っている住宅ローンの1%程度かと思います。
ただ「戻ってくる金額は自らが払った所得税額まで」となっていますのでお気を付けください。控除限度額が50万円までであっても実際にかかる所得税が10万円だとしたら10万円までが還付金額となります。
【記者の声】
住宅ローン控除についてお話をさせて頂きました。
金額的にも大きなものになりますし、必要であれば税理士さんに相談するのが一番ではあります。
ただ、住宅購入にあたって有利な制度であることは間違いないのでその内容についても時間があれば勉強していただき、夢のマイホーム購入への足掛かりにしましょう。