冠婚葬祭とはなんぞや!?~『葬』編~
2019-11-12
日本の文化・慣習
日本人なら誰でも知っている『冠婚葬祭』という言葉。
そもそも冠婚葬祭とは、元服・婚礼・葬儀・祖先の祭礼という日本古来の4つの重要な儀式のことを意味します。しかし、現在、『冠』は人生の通過儀礼、『祭』は行事的な祭事の意味で使用されています。果たしてこの言葉は日本独自のものなんだろうか?と疑問に思い調べてみたところ、中国や韓国でも同じようなもの言葉が存在しました。
ただ、国によっても儀式のやり方も違うと思うので、1つ1つ見てきましょう。
『葬』とはなんぞや?
『葬』とは、葬儀のことを示します。葬儀は皆さまご存じかと思いますが、国や宗教によって特徴が現れます。
葬送も大きく分けると【火葬】と【土葬】の2種類がありますが、日本は【火葬】が主流となっております(※土葬する宗派もありますが、日本では土葬が出来る場所は山梨県と北海道の2つしかない)。日本の火葬文化は仏教と一緒に伝った説(これは釈迦が火葬されたことにちなむ)が有力とされていますが、縄文時代から火葬していたという説もあります。
葬儀は【お通夜】と【告別式】を2日間に渡って執り行うのが一般的となっております。
お通夜
お通夜…葬儀の1日目に行われ、家族や親族、友人といった身近な方たちが、線香やろうそくの火を絶やすことなく、故人とともに夜通し過ごすことで故人をしのぶ儀式となります。
参列者は黒い服を身にまとい、数珠を持って参列。香典として3,000円~10,000円を包むのがマナーとなっています。
参列者に焼香をしてもらい、焼香後は故人と最後の食事をしてもらいます(食事は喪主が用意する)。最後の食事はお寿司を出すところが多いですが、故人の好物だったものも出されることがあります。
告別式・葬儀
告別式・儀式…家族や親族、友人、知人、近所の人、会社関係者など、故人とゆかりのあった人が、最期の別れを告げる儀式となります。故人を偲び、出棺前に最後のお別れをしてもらいます。出棺前に棺桶に生花などを入れてもらい、出棺まで見送ってもらいます。
その後、家族や親族が火葬場へと向かい、火葬してもらいます。火葬後は遺骨を骨壺に収めます。遺骨の入った骨壺は一度、自宅へ戻り、四十九日後に墓へ埋葬します。なぜ四十九日なのかというと、仏教では死亡してから7週間(49日間)は死者の霊は現世とあの世をさまよっているとされています。その間に縁故者が供養することで初めて極楽浄土へ送られると考えられているからです。
【記者の声】
今回は『冠婚葬祭』の『葬』についてまとめてみました。
葬儀は国や宗教によって様々な文化があり、調べてみた一例を紹介します。
・鳥葬…チベットやモンゴルでの伝統的な葬儀方法の一つで、神聖な生き物だとされるハゲワシに、遺体を食べもらう。
・風葬…樹や台座の上、洞窟などに遺体をそのまま放置し風化させる。
他にもいろいろあったので興味のある方は調べてみてください。
次回は『祭』についてまとめてみます!お楽しみに!!