マンションの「大規模修繕」とは?工事が必要な目安も併せて解説!
2019-07-10
日本の住まい
大規模修繕という言葉を聞いたことはありますか?
マンションやアパートをきれいにする大きな工事かな?というくらいの認識ではないでしょうか。
賃貸マンションや賃貸アパートに住んでいると自分が住んでいる建物に実際に行われる可能性もありますので、この機会にどのようなものか、簡単にイメージできるようになっていただけたらと思います。
大規模修繕とは?
それでは大規模修繕の説明をさせていただきます。
大規模修繕とは、経年での老朽化を防ぐために、定期的に行う大規模な修繕工事のことです。
『建物の主要構造部について過半数以上修繕すること』と定義されます。
主要構造部とは、柱、床、階段、壁、屋根、はりの6部分になります。
具体的には、外壁塗装工事・壁のひび割れ補修・屋上防水工事・給水・排水管工事などになります。
大規模修繕をしないとどうなるの?
街を歩いていると、大規模修繕を長年していないと推測される物件を多く見つけることができます。
それでは、大規模修繕をしないとどうなるのでしょうか?
当然のことながら、マンションの外壁は年数とともに段々劣化していきます。
大規模修繕をしないと、外壁の塗装が剥がれ、ひび割れ、そこから雨水が侵入してしまいます。安全性が低下し、快適な生活を送ることができなくなってしまうのです。
一番怖いのは事故の発生です。
外壁のコンクリート片が剥がれ、入居者の頭上に落ちてきてしまうなど様々なケースが考えられます。
大規模修繕のタイミングはいつが良いか。
それでは、大規模修繕のタイミングはいつ頃が良いのでしょうか。
一般的な期間としては、築10年~15年が最適な時期と言われています。
ですが、建物の状態というのは1件1件違うので、年数と症状の両方で判断することが大切です。
さて、症状というのはどの様なところを見ればわかるのでしょうか。
建物は劣化が進むと、まずはチョーキングと呼ばれる、触ると白い粉がつく症状がでます。
ここでは、まだ大規模修繕は行わなくて大丈夫です。
その後、ひび割れが発生します。
ひび割れには2種類あり、塗膜のひび割れと建物の躯体部分に関わるひび割れがあります。
塗膜のひび割れならまだ大丈夫ですが、躯体部分に関わるひび割れだと大規模修繕を行う必要性が出てきます。
その2種類の見分け方は、ひび割れの幅です。0.3mm以内なら塗膜ひび割れなので大丈夫です。
0.3mmより大きなひび割れの場合は躯体部分の可能性が高くなり、大規模修繕が必要になります。
さらに重大な症状の『ふくれ』が発生したら大規模修繕は必須になります。
『ふくれ』が発生すると、中に水分が含まれ鉄骨をサビさせるので大変な状況になってしまいます。
『ふくれ』は軒を見ると判断できるので、注意深く観察してみてください。
年数だけでなくマンションの状態ときちんと把握することが大切になります。
【記者の声】
今回は大規模修繕について、ご説明させていただきました。
大枠だけのまとめになりましたが、少しでも皆様の生活のお役に立てたら嬉しいです。