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伝統的日本家屋を買うなら気を付けたいこと7選

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伝統的日本家屋を買うなら気を付けたいこと7選

2025-07-20

日本の不動産投資

 

外国人投資家から人気の高い日本の不動産のなかでも、注目が高まっているのが伝統的日本家屋です。

昔ながらの木造建築や町屋といった趣のある日本家屋は、日本人だけでなく外国人からも人気が高く、賃貸や民泊、店舗などで活用する人が増えています。

しかし、伝統的日本家屋は築年数の古さなどから購入時に押さえておきたい注意点もいくつかあります。

この記事では、伝統的日本家屋への投資を検討している方に向けて、買うなら気をつけたいポイントを分かりやすく解説します。

 

 

 

伝統的日本家屋とは?

 

伝統的日本家屋とは、日本に古くからある工法と自然素材を用いて建てられた家を指します。
瓦や畳、縁側、床の間、土間といった要素で構成されている日本の時代劇で登場するような家をイメージするとわかりやすいでしょう。

伝統的日本家屋と言っても、伝統的な工法を用いて近年建設された築年数の浅いものから昔からある築古のものまでさまざまあります。
とくに、近年人気が高いのが昔建てられた伝統的日本家屋である古民家です。
古民家の明確な定義はありませんが、一般的には伝統的な日本の工法で建築された築50年以上の家屋を指します。

古民家は、その趣ある佇まいから外国人、日本人問わず近年人気が高い物件です。
また、古民家は価格が安いという魅力もあることから、古民家をリノベーションして自身が住むだけでなく、賃貸や民泊、カフェやレンタルオフィスなどに活用するケースが増えています。

 

 

伝統的日本家屋を買うときに気をつけたいこと8選

 

伝統的日本家屋の中でも古民家と称される物件は、趣ある佇まいや価格の安さから購入を検討する人も多いものです。
しかし、古民家は築年数の古さから生じるデメリットもあるので、購入を検討する際には押さえておきたい注意点がいくつかあります。

ここでは、伝統的日本家屋(古民家)を買うときに気をつけたいことを紹介します。

断熱性・耐震性に不安がある

古民家は断熱材が普及する以前に建てられているケースが多いことから、断熱性は高くありません。
そのうえ、築年数の経過から生じる隙間や歪みから外気が入り込みやすいため、冬場の寒さ対策は必須です。

また、現行の日本の耐震基準である新耐震基準は1981年6月に施行され、さらに2000年にも改正されています。
そのため、古民家は耐震基準を満たしておらず倒壊のリスクが高い点にも注意が必要です。

シロアリ被害を受けている恐れがある

シロアリは雑食性の虫で、建物の柱やコンクリートなどを食べて穴をあけるため、シロアリ被害を放置していると災害などが起きた際に建物が倒壊する危険性もあります。

伝統的日本家屋は木造で建築されており、とくに古民家は築年数が古く購入前長期間放置されているケースも多いので、シロアリ被害を受けている恐れがあります。
柱や基礎の部分がシロアリ被害を受けていると、家の劣化が進み倒壊のリスクも高くなるので注意が必要です。

事前に家の状態を確認し必要に応じて駆除するだけでなく、購入後もシロアリ対策をしっかり行っていきましょう。

購入前のルームインスペクション(建物診断)

古民家は築年数が非常に古いため、目視では確認できない部分に大きな問題が隠れているケースもあります。

購入を検討する際には、専門業者によるルームインスペクション(建物診断)を実施するという選択肢も検討しましょう。 構造の歪みや雨漏り、腐食の有無などを専門的にチェックしてもらうことで、安心して購入判断ができます。

特に遠方からの購入や、日本の不動産に不慣れな外国人投資家にとっては、インスペクションの活用が安心材料となるでしょう。

リノベーション費用が高くなりやすい

築年数が古く手入れがされていない状態の場合、劣化が進んでいることから購入後にリフォームやリノベーションが必要です。
とくに、伝統的日本家屋では施工できる職人が限定される・部材が特殊などで費用が高くなるケースもあります。

大規模なリフォームが必要になると数百万円から1,000万円以上かかるケースもあるので、費用の見積もりを取ったうえで購入の判断や資金計画を立てるようにしましょう。

 

 

不便な立地が多い

田舎や自然豊かな場所など魅力がある反面、生活するのに不便な立地であるケースも珍しくありません。
買い物に行くには車が必須、近くにコンビニや商業施設がないことも多いので、周辺環境や交通アクセスは事前にチェックしておくことが重要です。

ライフラインが未整備の可能性

電気やガス・水道などのライフラインが整っているかも確認しましょう。
田舎の立地で築年数が古い場合、ライフラインが整っていないケースもあります。
ライフラインを整えようとすれば、数十万円から数百万円ほど費用がかかります。

また、インターネット環境もチェックしておくことが重要です。
場所によっては、インターネットが利用できないケースもあるので注意しましょう。

火災のリスクが高い

伝統的日本家屋は、基本的に木造となるので火災のリスクは高くなります。
漏電していないか、消火器などが適切に設定されているかなど火災対策をしっかり行うことが大切です。

また、築年数が古い物件の場合、火災リスクの高さから火災保険に加入できないケース・保険料が高くなるケースもあるので注意しましょう。

なお、古民家を賃貸物件などで活用する場合、耐震基準や防火規定といった法的な制限がかかり補修が必要になるケースがあります。
法規制への対応が必要かどうかもあわせて確認するようにしましょう。

防犯面に不安がある

伝統的日本家屋は、扉や窓が多く比較的侵入しやすい間取りのためセキュリティ上の不安があります。
築年数が古い物件の場合、近年の物件のように防犯ガラスなどの対策も整っていません。
防犯ガラスに変える、ホームセキュリティ導入するなど購入後の防犯対策を自分で行うようにしましょう。

さらに、管理体制の構築も欠かせません。民泊は通常の賃貸運用とは異なり、清掃・鍵管理・緊急対応などを担う体制が必要です。遠隔地で運用を行う場合は、運営代行会社との提携も検討しましょう。

 

 

 

【番外編】民泊運用を目的として購入する場合の注意点

 

伝統的日本家屋を民泊運用目的で購入する場合は、さらにいくつかの特別な注意が必要です。

民泊業の許可

まず、民泊営業には旅館業法や各自治体の条例に基づく許可が必要です。
物件の構造や立地が基準に適合していない場合、許可が下りない可能性があります。

特に耐震性・防火性に課題のある古民家では、許可取得のための改修が必要となるケースが多く、費用もかさみます。

運用業務や地域との連携

さらに、民泊は通常の賃貸とは異なり、清掃・鍵管理・トラブル対応といった日常の運用業務が発生します。遠方に住む投資家が運用する場合は、運営代行会社との連携も視野に入れましょう。

また、地域住民との関係も大切です。伝統的な集落では、騒音やマナーの問題から民泊に否定的な住民もいるため、地域の理解を得た上で運用する姿勢が求められます。

 

 

伝統的日本家屋の探し方

 

伝統的日本家屋はどのように探せばいいのでしょうか?
ここでは、主な探し方である空き家バンクと地元の不動産会社の2つを紹介します。

空き家バンク

空き家バンクとは、自治体が運営する空き家を購入したい人と売りたい人をマッチングするサービスです。
空き家バンクは不動産会社が取り扱わないような、築年数が古い廉価な物件も登録できるので安く物件を購入できる可能性があります。

ただし、空き家バンクは物件の購入に対して不動産会社のようなサポートは得られません。
売主と買主が直接交渉・契約する必要があるので、トラブルになりやすい点には注意しましょう。

地元の不動産会社

希望するエリアの不動産会社であれば、インターネットに掲載されていないような古民家の情報を保有している可能性があります。
地元の不動産会社であれば、地域の特色や物件のアドバイスを得られる点もメリットです。

しかし、地元の不動産会社では日本語に不慣れな外国人やより幅広い選択肢から物件を選びたい人には適していません。
多言語対応していたり、外国人向けに物件を紹介している不動産会社にまずは相談することをおすすめします。

 

まとめ

 

伝統的日本家屋、とくに古民家は安い価格と趣ある風情でビスネスとしてのチャンスのある物件です。

しかし、築年数が古い物件は耐震性や断熱性など不安も抱えています。
物件を見つける際には、伝統的日本家屋の情報に精通し多言語でのサポートが受けられる不動産会社を選ぶことで満足いく物件を購入できるでしょう。

wagaya Japanでは伝統的日本家屋をはじめ、日本全国の物件をご紹介可能です。
多言語のエージェントが在籍しておりますので、安心してご利用いただけます。

 

 

 

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