日本の不動産投資の魅力とは? 世界各国との比較
2024-06-30
日本の不動産投資
「日本の不動産は他国より本当に魅力的なのか?」
日本の不動産投資の解説記事だけいくら読んでも、この疑問を解消することは困難です。
日本だけでなく、他国の不動産投資のメリット、デメリットを把握し比較することが、日本の不動産市場を客観的に理解する上で大切になってきます。
そこで本記事では不動産投資先として人気が高い米国、中国、ドバイをピックアップし、それらの国々の不動産投資のメリット、デメリットを紹介するとことで、日本の不動産投資がそれらと客観的に比較した上で尚魅力的なのかを分析します。
日本への不動産投資を検討されている投資家の皆様にとって必見の記事です。
ぜひ最後までお読みください。
■米国不動産投資のメリット・デメリット
●メリット
・世界の基軸通貨米ドルの資産保有につながる
米国で不動産を所有するということは、世界の基軸通貨である米ドルで資産を保有することにもつながります。
賃貸アパートなら家賃収入、売却し差益が得られればそれらはすべてドルで受け取ることができる訳です。
つまり投資としての利益に留まらず、世界で最も信頼性の高い通貨へ資産を分散できる効果も同時に得られるのが米国不動産投資の醍醐味と言えます。
・中古不動産市場が活況
州により多少事情は異なりますが、米国は総じて不動産中古市場の取引が活発です。
メンテナンスさえしっかりされていれば年数経過が物件価値上昇に繋がりますので、高いキャピタルゲインを狙いやすいのも米国不動産の大きな特長です。
●デメリット
・50の連邦国家であること
米国不動産投資の最大のデメリットは、州の独立性が極めて高いため州により不動産投資に関わる州法や政策が異なることです。
米国での不動産投資を成功させるには、米国という括りではなく、州単位での緻密な情報収集やマーケット分析が不可欠であり、これを怠ると思わぬ損失を招く場合があります。
・治安情勢の不安定さ
米国は治安面で州により大きな格差が生じています。
治安が悪い地域だと不動産への略奪や放火、破壊などに怯えなければならなくなりますので、米国=どの州の不動産投資も安全とは決して言えないのです。
■中国不動産投資のメリット・デメリット
●メリット
・世界最大の人口を持つ経済大国であること
中国への不動産投資で真っ先に挙げられるメリットは、世界最大の人口を有する国であることです。
中国は経済成長鈍化が囁かれてはいるものの、依然として大都市圏への人口流入や増加は顕著であり、そうした大都市圏であれば底堅い賃料収入が見込めます。
・REIT市場の活況化
近年中国では不動産投資信託(REIT)市場が成長しています。
REITの活況により、海外に住む投資家にとっては中国不動産投資への参入障壁の低減と共に、投資機会も拡大したと言って良いでしょう。
さらにREITによってリスク分散もはかりやすくなった点も、海外の投資家の方々にとって歓迎できる点と言えます。
●デメリット
・土地は国家に帰属する
中国では土地そのものは国家に帰属します。
そのため海外投資家のみならず、中国の自国民であっても土地を所有することができませんので、この点が不動産取引の足かせにもなっています。
・頻繁に生じる法制度の変動や人事によるルール変動
海外投資家にとってネックとなるのが、海外投資家への不動産取引に関する様々な規制です。
例えば北京などでは一定の在留期間が必要になるなど、海外投資家は容易に不動産売買ができないケースがあります。
しかも不動産投資リスクと言うより、チャイナリスクそのものと言ってよいのが、不動産を含めた商取引での頻繁な法制度変更です。
それに加え自治体の責任者が変わることでも、従前まで可能だったことが不可能になってしまうことが生じ、こうした法制度や自治体組織の対応変動は不動産投資に限らず、中国でのビジネス全般において深刻なリスクとなっています。
■ドバイの不動産投資メリット・デメリット
●メリット
・利回り(表面)5%以上が期待できる
ドバイのマンション価格は例えば米国や英国の3分の1から5分の1といった水準で、居住用物件であれば総じて安価に入手できます。
その上、一等地であれば高額賃料が設定できることから、表面利回りで5%から10%程度の利回りを見込める点がドバイ不動産投資の魅力です。
・投資額次第で居住ビザも取得できる
ドバイでは750,000AED(日本円で約3,000万円)以上の不動産を購入することで、2年間の居住ビザ取得が可能になります。(2023年現在)
更に2,000,000AED(約7,800万円)以上の不動産を購入した場合であれば、10年間の居住ビザ(ゴールデンビザ)の取得も可能になります。
不動産投資と同時に居住権が獲得できることも、ドバイならではの不動産投資のメリットと言って良いでしょう。
●デメリット
・海外投資家のドバイの銀行融資利用は困難
ドバイでは非居住者の銀行融資はハードルが高く、特に初めての不動産投資となればドバイの銀行で資金調達を行うことはほぼ不可能と言えます。
従ってドバイで不動産投資を行うなら全額現金(ドル)での購入が前提となります。
不足分は自国の金融機関を利用するしかありませんが、自国以外の海外不動産購入資金となると自国の金融機関であっても調達難度が高まりやすくなるでしょう。
・ドバイ特有と言える観光客需要
ドバイは自国民人口が約10%、観光客を中心とした外国人人口が90%といった特異な人口構造になっています。
そのため、不動産市場の需要も観光客による需要に大きく左右されるのです。
つまりドバイの国勢より、外国人観光客の季節的需要変動や各国の為替レート、更には各国の経済状況等に左右されるため、不動産収益を安定化させることが難しいと言えます。
■日本の不動産投資と各国との比較
米国、中国、ドバイと不動産投資で人気が高い三カ国のメリット、デメリットをご紹介してきましたが如何だったでしょうか。
ではこれらの国々と日本の不動産投資を比較した場合、どのようなことが言えるのでしょうか。
ご紹介した国々と対比させてみることにしましょう。
●米国と比較した場合の弱み:日本は湿気が多く地盤が弱い
米国は国土が広いので一概には言えませんが、それでも総じて日本より空気は乾燥しており、地盤も硬質な地域が多いと言えます。
一方日本は全土的に高温多雨の傾向が強く、それゆえに軟弱地盤が多く、建物や住人の健康を蝕むるしっけも多いことも短所として挙げられます。
それ故日本の不動産物件を購入する場合は、地盤状態やしっけ対策が施されているか等も重要なチェックポイントと言えます。
●米国と比較した場合の強み:国単位で不動産投資制度が整っている
米国不動産投資のデメリットでお伝えしたとおり、米国は州によって不動産投資の法制度や環境が大きく異なります。
その点で日本は、地域によって不動産取引の法制度や手続きが異なるといった心配がありません。
●中国と比較した場合の弱み:人口規模の差は歴然
インカムゲインを重視した不動産投資の場合、人口は重要なチェックポイントです。
中国は日本同様少子化が進んでいますが、それでも人口規模は日本の10倍以上。
賃貸需要の底堅さでは中国にまだまだ軍配が上がります。
●中国と比較した場合の強み:通貨に対する世界的信頼性が高い
どれだけ賃貸需要が見込まれようと、その国で流通する通貨の国際的信認が乏しければ、経済的利益の追求は困難になります。
その点で日本の「円」は通貨として大変高い国際的信認を得ており、為替取引での安心感や流動性という点では中国の元と比べるまでもないと言えます。
●ドバイと比較した場合の弱み:居住権のハードルが高い
ドバイの良さはご紹介した通り、不動産投資の金額次第で長期間の居住権も与えられることが挙げられます。
日本もビザ制度の緩和が行われつつありますが、投資家の居住権となるとまだまだ難しいのが現状です。
●ドバイと比較した場合の強み:勤勉な日本国民が主要顧客
ドバイの不動産賃貸需要は観光客の動向で左右されますが、日本ならそのような心配はありません。
勤勉で、約束事を守ることに対し誠実な日本国民が主な対象顧客となります。
賃借人に対する信頼性の高さは、安心して不動産投資を行う上で何よりの安心感と言えます。
不動産に限らず「投資」で最も重視されることとは何でしょうか。
取引情報や取引制度の透明性や信頼性ではないでしょうか。
それがなければ、安心して投資を行うことなどできません。
日本では不動産取引の透明性を確保するため、法律で様々な厳しいルールが定められている上、政権交代によりそれらルールが激変することはまずありません。
何より日本人は約束の履行を大変重んじる国民性があります。
つまり適切な投資判断を行える環境が世界一整っていると言っても良い国が、日本なのです。
大切な資金を託せる安心・安全な投資先として、日本の不動産投資をおすすめします。