ミャンマー人が集まるリトル・ヤンゴン『高田馬場』
2022-09-20
日本の地域情報
新宿区は東京の中で最も外国人が多く住んでいる地域です。高田馬場は新大久保にも隣接しており、外国籍の中でも多くのアジア人が高田馬場には住んでいますが、高田馬場には多くのミャンマー人が暮らすリトル・ヤンゴンが形成されていることをご存じでしょうか。
この記事では、リトル・ヤンゴン・高田馬場について解説します。
目次
MYSA(在日ミャンマー青年学生協会)やMASBO(在日ミャンマー留学生&社会人組織).. 4
高田馬場にミャンマーの方が多く住む理由
高田馬場のエリアには、合計2000人近いミャンマー人が暮らしていると言われています。
高田馬場エリアにあるミャンマー料理の店や雑貨店の数は10軒を超えます。ミャンマー最大の都市ヤンゴンにちなんで高田馬場は「リトル・ヤンゴン」とも呼ばれています。
元々ミャンマー人が多く移住したのは高田馬場駅ではなく中井駅周辺でした。中井駅周辺にアパートを所有する大家さんがミャンマー人へ部屋を貸し出したことが、中井駅エリアにミャンマー人が集まったきっかけと言われています。
その後山手線沿線の仕事が多く、中井駅から2駅先の高田馬場エリアに移住したり、ツテによって増えたと言われています。
高田馬場が「リトル・ヤンゴン」となった理由
「リトル・ヤンゴン」の歴史の始まりは1988年頃までさかのぼります。
1988年にミャンマー(当時のビルマ)で大規模な民主化運動がおこなわれました。しかし、軍部は民主化を求める市民に対する徹底的な弾圧をおこないます。結果、多くのミャンマー人が母国を追われることとなり、日本を含む世界各国へ逃れました。
当時の日本には外国人の入居を受け入れてくれる不動産屋は多くなく、日本へ逃れたミャンマー人が直面したのが住居の問題でした。
そのような中で、救いの手を差し伸べたのが、新宿区の中井駅周辺でアパートを貸した大家さんだといわれています。
その大家さんのおかげで多くのミャンマー人が部屋を借りられたことがきっかけで、ミャンマー人が中井周辺に集まるようになったそうです。 「リトル・ヤンゴン」が中井から高田馬場へと移ったのは、1990年代後半のことです。山手線沿線のほうがアクセスの良さに加え仕事も多く、西武新宿線で中井駅から2駅先の高田馬場駅エリアにミャンマー人が移り住み、徐々に増えていきました。ミャンマー人の高田馬場への移動にともない、ミャンマー料理店や雑貨店も移転が進み、現在のようなリトル・ヤンゴンになったのです。
高田馬場エリアのおすすめスポット
ここからは高田馬場エリアのおすすめスポットをいくつかご紹介します。
リトル・ヤンゴン高田馬場周辺は、新宿区の北部に位置しています。
駅周辺にはビッグボックスという高田馬場を代表する商業施設や大型スーパーなどの施設も充実しているため生活に便利なエリアです。
ミャンマーの方におすすめの住むエリア
高田馬場エリアは早稲田大学を筆頭に、多くの大学や専門学校・語学学校なども多く学生が多くいる街です。山手線沿線としては比較的安い家賃で住むことが出来るエリアですが、ミャンマーの方に好まれるエリアはさらに駅から10分以上離れた格安のエリアです。
特に神田川沿いのエリアは築古ではありますが家賃が抑えられるため、ミャンマーの方が多く住んでいると言われています。
ミャンマーの方におすすめのお店
次に高田馬場エリアのミャンマーの方におすすめのお店を紹介します。
スィウミャンマー
ミャンマー語で「スィウ」は「家族、友達」を意味しますが、その名の通り、スィウミャンマーは家庭的な温かい空気に包また和やかな雰囲気のミャンマー料理店です。
スィウミャンマーのおすすめ料理はダンバウという大きな骨付きの鶏肉料理です。お祭りやお祝いの時に食べられる特別な料理で、作るのに手間がかかるため、現地でもなかなか味わえないごちそうです。
ルビー
ミャンマー雑貨が飾られた広々とした店内で食事できるルビーでは、ランチビュッフェを楽しむことができます。さまざまな種類の料理が楽しめると大人気です。その中でもおすすめの料理はモヒンガーと呼ばれる伝統的な麺料理です。ミャンマーでは朝ごはんとして定番のメニューでさっぱりとした味付けが特徴です。
ノングインレー
ノングインレーはテレビドラマでも紹介された人気ミャンマー料理店です。ミャンマー料理の中でも少数民族の一つ「シャン族」の料理が提供されます。
おすすめ料理のシャンカウスエはシャン族の伝統的な麺料理です。米粉の平麺と、鶏肉でとったあっさり系スープ。砕いたピーナッツが味と食感のアクセントになっています。
高田馬場エリアのその他おすすめのスポット・イベント
高田馬場エリアのその他のおすすめ観光スポットやイベントを紹介します。
MYSA(在日ミャンマー青年学生協会)やMASBO(在日ミャンマー留学生&社会人組織)
かつてのミャンマー人コミュニティにおける組織では、民主化運動や少数民族組織、宗教関連などが中心でした。近年のコミュニティでは新世代ミャンマー人が中心となり、親睦や交流、就職情報や自己研鑽などを目的に活動を展開しています。MYSA(在日ミャンマー青年学生協会)やMASBO(在日ミャンマー留学生&社会人組織)が主なコミュニティとして有名です。
まとめ
この記事では高田馬場にミャンマーの方が集まる理由とおすすめスポットをご紹介しました。高田馬場駅は新宿・池袋へのアクセスも5分以内でとてもアクセスのよい便利なエリアです。隣接するエリアにある早稲田大学には多くの外国人留学生がおり、今でもミャンマーを始め多くの外国人籍の方が住んでいます。ミャンマーの文化や料理、異国の雰囲気を楽しめるので、海外旅行気分を味わいたい方にとっては特におすすめです。ミャンマーの食材や本格料理を求めてのショッピングや食事に訪れてみてはいかがでしょうか。