新型コロナ感染拡大による緊急事態宣言発令・日本の生活はどう変わるのか
2020-04-30
日本の地域情報
4月16日安倍晋三首相が発令した緊急事態宣言は、これまで東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、兵庫、福岡の7都府県に発令した内容を全国に拡大するものでした。この緊急事態宣言を受けて、私たちの生活がどのように変わるかについて、説明したいと思います。
緊急事態宣言の概要
対象となるのは日本全国です。地域によっては感染者数も少ない県もありますが、4月29日から5月6日にかけての大型連休の時期は、例年多くの人が旅行や帰省などを行います。人の移動によって感染が全国に拡大を未然に防止するために、この宣言が発令されました。
その中で言われているのは、4月16日から5月6日の期間
● すべての都道府県で、不要不急の外出をせず、都道府県をまたいでの移動を絶対に避けてほしい
● 観光施設など人の集まる施設は、入場者の制限をしてほしい
● 8割の接触削減を実現してほしい
ということです。
緊急事態宣言によって行われること
首相の緊急事態宣言を受け、各地方自治体がより具体的な措置を取ることになります。詳細は、お住いの都道府県から出る要請を確認してください。「外出が制限される期間」「外出が制限される区域」「休業が要請される施設」が出されています。
緊急事態宣言と海外の「ロックダウン(都市封鎖)」の違い
緊急事態宣言では外出自粛の要請や、施設の使用停止を要請するにとどまり、海外のロックダウンのように法的な強制力を持って制限することはできません。たとえ罰則がなくても、自分自身が感染しないために、また、たとえ自分が発症していなくても、知らないうちに周囲の人々に感染させることのないように、個々人が自発的に感染防止に向けた行動を取ることが求められます。
● 不要不急の外出をしないこと
● 人との接触を8割減らすこと
● 密集・密閉・密接の3密を避けること
日々の生活の中で工夫しながら、この3点を徹底して守ることが大切です。
緊急事態宣言で交通機関はどうなる?
公共交通機関は、知事の要請などにより、ダイヤの変更がある場合はありますが、基本的に通常通り運行されます。また、高速道路が通行止めされることもありません。
航空機も運行は通常通り行われています。しかし、利用者の減少から大幅に減便されています。
緊急事態宣言中の店舗はどうなる?
・生活に直接関係する施設・店舗は通常通り
●食料品店
●ドラッグストア
●コンビニ
●不動産屋
●飲食店
上記の施設は営業が認められています。
飲食店に関しては、バーやナイトクラブ以外には明確な休業要請は出されていません。外食産業が市民の生活に必要なインフラであるという認識から営業が認められています。その反面、店内での飲食が感染源にもなるという観点から、営業時間の短縮や、テイクアウトやデリバリーへの転換が要請されています。
・多数の人々が利用する施設や店舗は休業が要請
● 映画館や劇場
● 体育館やプール、スポーツジム
● 博物館や図書館
● 自動車教習所
● 学習塾(百平米以上の大規模のもの)
● デパートやスーパーマーケット(食料品・日用品を除く)
● ホテル・旅館
● 接客を伴うバー、ナイトクラブ
上記の施設や店舗は休業が要請されています。
銀行、郵便局などの金融機関は?
大手銀行、郵便局などは短縮などの措置を取りながら、基本的に営業を行っています。ただ、商業施設やオフィスビル内にあり、施設全体が休業している支店では、営業は行われていません。ATMは通常通り利用できますが、同様に商業施設内のATMは、施設全体が閉館している場合は利用できません。ネットバンキングは、通常通り利用できます。
病院、介護施設、保育所、学校は?
医療機関は使用制限の対象となっていないため、緊急事態宣言発令中であっても通常通りに運営されています。市民の外出も、通院は自粛の対象外となっています。
介護施設は、デイサービスやショートステイなどの通所施設・短期入所施設は使用制限の対象となっています。流行の状況によって自治体が休業要請できるため、利用を希望する方はお問合せください。
学校、幼稚園、保育所は、いずれも自治体の要請によって休校・休園が要請される施設です。実際に一部の地域を除いて、小中学校の大多数が休校措置を取っています。また保育園は、知事の要請によって受け入れ規模の縮小が要請される可能性があります。
各自治体によって実施内容は異なります。詳細はお住いの自治体のHPをご参照ください。